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健康ガイド

健康ガイド:第7回 アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎はどうして起こる?

年齢や生活習慣で原因が異なる

アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴った発疹が繰り返し繰り返し起こるアレルギー性疾患です。アレルギー体質の人に多く見られ、子どものアレルギーでは最も患者数が多いといわれています。

アトピー性皮膚炎の原因や悪化させる要因は、年齢によって右図のように異なります。また、複数の要因が重なり合っていることもあります。

アトピー性皮膚炎の皮膚の状態は?

皮膚のバリア機能が低下し、症状が現れる

皮膚は、大きく分けて三層からなり、(図の(1))表面から順に表皮、真皮、皮下組織といいます。表皮はさらに四層に分かれ、表面から順に角質層、顆粒層、有棘層、基底層となります。基底層にある基底細胞が盛んに細胞分裂を行い、できた細胞は順次上に押し上げられ、角質層では核がなくなって死んだ細胞となりかたくなります。約28日で表皮は生まれ変わります。

(2)角質層は、角質細胞とその間を埋める細胞間脂質から成ります。細胞間脂質の主成分はセラミドといい、保湿性に富み、皮脂膜とともに皮膚から水分が蒸散するのを防いでいます。このように角質層は、外から異物が進入するのを防ぎ、体の水分が蒸散するのを防ぐバリア機能を果たしています。

(3)アトピー性皮膚炎の皮膚は、皮脂膜が途切れ、角質層は薄く不規則な層となり、細胞間脂質も激減しています。

(4)逆に表皮全体は厚くなり、リンパ球がたくさん侵入して炎症反応が認められます。普通は真皮内に留まる神経線維の先端が表皮内に侵入し、刺激を受けやすい状態になっています。この結果、アトピー性皮膚炎ではバリア機能が極端に低下し、保湿性を失い、カサカサの乾燥肌になるのです。
また、外から容易にアレルゲンや細菌が侵入し、炎症やかゆみを引き起こし、さらにひっかくことにより、バリア機能を傷害するという悪循環が起こります。バリア機能の障害は表皮に侵入したリンパ球が起こす炎症反応(活性酸素の多量発生)により起こると考えられます。

治療方法は?

「免疫系の正常化」と「バリア機能の回復」が必要

アトピー性皮膚炎を治すには、大きく「免疫系の正常化」と「バリア機能の回復」が必要です。具体的には、以下の3つがあります。

  1. 原因・悪化因子の探索と除去
    • 最初に紹介した原因を十分確認し、除去や対策を行います。ストレスの軽減・解決も非常に大事です。
  2. スキンケアにより炎症を予防する。
    • 毎日の入浴・シャワーで皮膚を清潔に保つ。ただし、洗いすぎ、こすりすぎに注意。石鹸は少量を手で泡立て、それを汚れがあるところに軽くなでる調子で塗り、あとで十分にすすぎましょう。
    • 界面活性剤の少ない洗剤を使う。
    • 必要に応じて保湿剤を使用し、保湿する。保湿剤には、尿素クリーム、ホホバオイルをはじめ多種あり。主治医と相談し、肌の状態によってお使いください。
    • 爪を手入れし、清潔にしておきましょう。
  3. 炎症を鎮める(薬物治療)
    • ステロイド軟膏のステップダウン使用
    • 必要に応じて抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬を服用
    • 必要に応じて漢方薬の服用

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